「柚音」
ふと、じゃれ合っている私達に伊織くんが声をかけた。
伊織くんはいつになく真剣な表情をしている。
「なにー?」
「っ…あ、の…」
けれど柚音がジッと伊織くんを見つめると、みるみるその頬が赤く染まっていく。
うわぁ…。
ゆでダコみたいだよ!
「伊織く……」
『顔真っ赤だよ』と言おうとした私の口は、背後から伸びてきたりゅーの手によって塞がれる。
顔を上に向けると、優しく笑ったりゅーが首を横に振り、しーっと人差し指を唇に当てた。
あ、そっか。
そうだね。
ここは口を挟まない方がいいよね。
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