「せっちゃん先生、ごめんなさい。あまりにも美味しそうな香りがしてたから、つい…」
本能で動いちゃうんだもん、仕方ないよね。
テヘッとせっちゃん先生に謝っていると、教室に設置された校内スピーカーがジジっと鳴って、
「あー、あー…んんっ」
しばらくしてから柴ちゃんの声が聞こえてきた。
あれ?柴ちゃんだ。
どうしたんだろう?
「おいコラ西條!お前どこに脱走してやがる!?俺の授業サボるたぁいい度胸してんじゃねぇか!早く戻ってこい!!」
ありゃ。
次の授業、柴ちゃんだったんだ。
やっぱ戻らないとダメかぁ。
ていうか、脱走って…。
柴ちゃん、私のこともう完全に犬だと思ってる…。