「分かったならいいよ。ほら、教室戻りな?」 私の顔を覗き込むようにして優しく諭すように言われ、コクコクと首を縦に振った。 「飴と鞭っ…」 「うっせぇよ、伊織」 飴?鞭? よく分からなかったけど、ゆんちゃんが頬の涙を拭ってくれて安心したら、そんな話はどうでもよくなった。 「実瑠来、帰ろ?」 「うん…」 バイバイと手を振る伊織くんに手を振って、私はゆんちゃんと教室に戻って行った。