ペットな彼女の甘え方




「やっぱオーラが違うよなー」



俺も思った。

2人を纏う雰囲気が、他の女子と全く違ったから。


何が違うのかは、はっきり分からない。

ただ、1番に目を引かれる存在だということは確かだ。



「あっ、やっぱりワンちゃん走ってる!」



見れば、小さい方の女の子が芝生の上を走り回ったり、ゴロゴロと寝転んだりしている。


…あるはずのない尻尾と耳まで見える。



あー…ありゃ犬だな。



「伊織」


「うん?」


「完璧に犬だな」


「でしょ?」



初めて人間を見て犬だと思ったわ。