キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】



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「今日は最後だしなー」


携帯で夕飯のメニューを検索中。


あっという間だったな。最終日だから冷蔵庫にあるもので豪華な料理を作りたい。今日は藍さんも食べてくって言ってくれたしね。


検索結果でヒットしたサイトをじっくり読んでいき、良いメニューがないか目で追う。


トマトの冷製パスタにロールキャベツに……うーん、迷う。


碧音君には何としてでも、野菜を食べてもらわなきゃ。合宿中の何気ないやり取りで碧音君は野菜が苦手だと分かった。


星渚さんは洋食が好きで、藍さんは和食、皐月は美味しければどんな料理だっていいらしい。


「臨時家政婦も大変だ」


これも違うあれも違う、とサイトを読み漁る。


ああそうだ、冷蔵庫の中身を確認しないと。むくり、上半身を起き上がらせた、ら。


「ぎゃぁあー!あお、変態!」


「は?」


バッ、直ぐに顔を両手で覆う。何故って、上半身裸の碧音君がいたからです。


指の隙間からチラッと覗いてしまうのは、仕方ない。