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合宿最終日もお昼からお邪魔してご飯を作り片づけをした後練習を覗きに行こう、と地下室の扉を開けると。


「う、うわ!!暗っ」


ズサササ、思わず後ろに下がってしまった。


ぇえ!何で皆こんなに暗いの?!星渚さん藍さん碧音君、そして皐月までどんよりした暗黒の空気を身に纏っている。


負のオーラが辺り一面に立ち込めていた。


さっき昼ご飯食べてた時は普通だったじゃないか!恐る恐る、練習室に足を踏み入れる。


皆、目が死んだ魚みたいになってるよ。生気が感じられないよ。


「碧音君……?」


「……」


ダメだ反応がない。ならば、と1番返事をしてくれそうな藍さんに声をかける。


「大丈夫ですか?」


「……」


「藍さん?」


「わっ、いたの?」


嘘でしょ。それすら気づいてもらってなかった。


「浮かない顔してますね皆。絶対疲れてる証拠ですよ!たまにはほら、休憩しないと。ね?」


できる限り明るく提案しても、誰1人として首を縦にも横にも振らず、思考の海に溺れてしまっている。


これ、危険だって。


きっとあまり睡眠もとらず長時間集中しっぱなしで練習してきたせいで、最終日に限界がきたのかもしれない。