あの遊園地から数日。


いくら自分の気分が重くとも世界はまわる。そして今日も一日授業を終えてとぼとぼ駅へ続く道を歩いていると。


「あっれー!橘さんじゃん!」


「桐谷君。お疲れ」


後ろからものっすごく明るい声で呼びかけられたと思えば、案の定桐谷君だった。


「今日も元気だね桐谷君」


「まーね!元気が取り柄だから!」


「……いやむしろいつもより倍くらい元気?」


「ふふふ。分かるー?」


キラキラした眩しい笑顔を向けられた。理由を当ててみて、と言わんばかりの表情。


「いいことでもあった?テストでいい点とれたとか?」


「違うんだなぁ~それが。ヒントは紀藤さん!」


「ヒントも何もそれが答えじゃん菜流と遊びにでも行くの?」