「自分を信じて。私も碧音君のこと応援してるから」


曇りのない、満面の笑みを携えて。


「大丈夫だよ!」


何を根拠に、って言いたいとこだけど。


前にも思った、明日歌のまっすぐな言葉には相手を突き動かす力があるんじゃないかって。


さっきまで焦っていた心が凪いでいく。


「俺の歌。聞いてて」


ステージの上が、俺の存在証明で。


居場所だ。


どんなことがあろうと。



深呼吸して、明日歌の手を握り返した。