「これからはライブに彼女くるんだもんなー。女のファンが泣くぜ?」


「罪な男だねぇ藍は」


「いっそ公言しちゃえば」


いたずら好きな子供のように3人はくっついて面白がる。


「からかうなよ3人共」


バッグからファイルを取り出し皐月の頭を軽く叩いた。


「って!何で俺だけ叩くんだよ」


「叩きやすい位置にいたから」


「理由がめっちゃ適当!」


「油断した皐月が悪いー」


「本気で叩く、ってかもう殴れば」


「てめえらが叩かれろ!地味に痛いんだぞ」


このままだと皐月が碧音に噛みついてケンカになりそうだと苦笑いしつつも、もう1発皐月の頭にファイルをぶつけておいた。


星渚も碧音も皐月も、春のことを心から喜んでくれているのは十分伝わってくる。


そういう仲間がいてくれて、俺は幸せ者だと思う。