キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】



最新というだけあって今までやらせてもらったゲームとはやはり設定も面白くなっていて、のめり込んでしまうほど楽しかった。


「手加減する?」


「されなくても勝てるしっ」


負けそうなくせして一生懸命粘る優希の必死さったら。


この諦めない姿は部活の時も同じだ。3年になって部長をやるのはこいつなんじゃないかと薄々感じる。


「俺勝っちゃうよ?」


「勝たせねえ」


「なら遠慮なく」


「ぁああ!!ゲームオーバー……」


「勝利2個分のプレゼントありがとう」


「てめっ!」


優希がコントローラーを放り投げ俺にふざけて掴みかかってきたところで『ご飯できたよー!下りてきなさい』戦い終了のゴングが鳴らされた。


足早にリビングに行く優希の後ろを急がずゆっくりと着いていき『夕飯、俺の分までありがとうございました』とお礼して椅子に座った。


「牧田君、こんにちは。初めましてだね」


「はい。牧田藍です」