一番にグサッと刺されたのは美和ちゃん。


「佐々木先輩」


「お、おう!?」


「テンション上がってサビ前にリズムが早くなるのどうにかしてください」


「早くなってた?全然気づかなかった」


「次、雨宮先輩は発声練習した方がいいですあとキレがない」


間髪入れず雨宮先輩にも指摘が入る。


「発声……そうだったのね」


3人とも一撃でノックアウト。それぞれ衝撃に耐えるのに必死な様子。ただ碧音君の指摘は的を得ているから反論はない。


「今の状態で俺が入っても逆にバランスが崩れます。明後日までに今指摘したところ直しますよ」


「刹那君、明後日は早いんじゃないか……?」


「本当なら今日全部直したいくらいです」


フォローしようとした白石先輩にも慈悲のない台詞。


「取り敢えず今直せるところは直しましょう」


「……っお、鬼がいる……!」


「何か言った?関」


「な、何でもないです!」