「ちょ、明日歌ちゃん?」


「何やってるの明日歌」


別世界でイチャイチャしてた2人も、地面に片手をつき項垂れる私のことはさすがに気になったようだ。


「今の、今のやつも……いい!髪を耳に掛ける仕草破壊力がありすぎてっ……。しかも伏し目がちってどういうこと!キュンキュンする萌え」


「藍、助けて」


「俺の後ろに隠れられても」


「痴女がいるって1 1 0番通報する」


「ごめんなさい通報しないでお願いします」


マッハでさささっ、と後ろに身を引き立ち上がる。碧音君スマホを取り出して番号打とうとしていた、危ない。


「碧音、変な女に好かれちまったな!」


「皐月に譲ってやる」


「全力でいらねえお断り」


「ねえ菜流、明日歌ちゃんに何かされてない?学校大丈夫?同じクラスなんでしょ?」


「星渚さんまで酷いです」