準備は整った。
 あとは守護霊を呼び出すだけだ。
 この儀式の企画者であるK君が言霊を口にする。
「守護霊様、守護霊様、私たちの前に姿を表してください」
 それに続けて、他の四人も言霊を口にする。
「守護霊様、守護霊様、私たちの前に姿を表してください」
 何も変化はない。
 もう一度繰り返した。
「守護霊様、守護霊様、私たちの前に姿を表してください」
「守護霊様、守護霊様、私たちの前に姿を表してください」
 それでも何も現れる気配はない。
「守護霊様、守護霊様、私たちの前に姿を表してください」
「守護霊様、守護霊様、私たちの前に姿を表してください」
「守護霊様、守護霊様、私たちの前に姿を表してください」
「守護霊様、守護霊様、私たちの前に姿を表してください」

 何度繰り返しても何も起こらない。
 どうせ本に書いてあることなんてこんなものか、と全員が諦めかけた。
 その時だった。