直後、大きく開かれるカーテン。
 開けたのはK君だ。
 教室の中が露になる。
 机や椅子がいたるところに飛び散り、みんなもそれぞれ別の場所にいた。
 五人。
 ちゃんと全員がいる。
 しかし、その中に一人だけうずくまっている人がいた。
 それは、K君と手を繋いでいた友人でAさんの方とは逆の手の男子だった。
 彼の手は大きく腫れていた。
 見たところ、どうやら机に強打したために骨にヒビが入っているようだった。
 痛がる彼の姿を見て、尋常ではないと判断したK君はみんなに帰宅を提案した。
 暴れたこともあり、疲弊していた彼らはそれに賛成した。
 教室内の片付けをして、使った蝋燭やマッチなどを理科室へ返却する。
 全ての作業が終わった後にみんなはそれぞれの帰路についた。

しかし、ここで誰かが気づくべきだった。
まだ、儀式が完全には終わっていないことに。