「えー次の解説者には我々と同じくエラで呼吸してらっしゃる──オタマジャクシさんをお呼びしました」

「よ、よろしくお願いします。
どうされたんですか、前の方々?」

「大変残念なことに、急用や急病のようです」

「そ、そうなんですか・・・・・・」

「ところでオタマジャクシさん、小学校やご家庭でよく飼われてらっしゃる」

「はい、おかげさまで。
 ただですね、オタマジャクシからカエルにまで成長させていただくことに難がありまして」

「と言いますと?」

「我々はカエルになると、水の中では呼吸できなくなってしまうんですよ。
なのに脚が生えてもずっと水槽に水がナミナミと入ってると──溺れて死んでしまいます」

「ああ、多いようですね、そこで死なせてしまうケース」

「その点、ずっと水の中にいるウーパーさんは良いですね。
卵→オタマジャクシ→脚がはえてもずっと気遣いなく飼える」

「そうそう」

「カエルになると、我々はエサに生きた昆虫が欲しいところですが、これがまた調達も面倒で。その点、ウーパーさんは人工餌でもOK」

「さすが、わかってらっしゃる♪」

「でも、夏場の暑さに弱いですよね」

「・・・・・・・・・・。」

「まあ、もともとご出身がメキシコの──高地にある水場だとか?
我々と違って日本の夏はきついでしょう」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「ある程度デカくなれば乗り切れるようですが、特に小さいうちはね~。
涼しい場所に置いてもらわないと、ポックリ! なんてことも──・・・・・・」

 ☆

「・・・・・・おや? どうされました?
オタマジャクシさん?

オタマジャクシさん、緊急の電話のようです♪」