あれは、僕が中学の時だった。

そのころたまたま作文のコンクールで適当に書いた作品が最優秀に選ばれたのだ。

周りからも大いに褒め称えられた。
そこから、僕には文才があると思ってしまったのだ。

だから、僕は納得できなかった。
あの駄作で最優秀なんて認めれなかった。

それから、僕は自分の最高傑作を求め書き続けた。

1年後、僕は自分に満足がいく作品を投稿した。

しかし、結果は選考落ち。

それでも、僕はめげなかった。
そうだ、あの時は運がよかっただけなんだ
ただそれだけだと……。

それ以降はサイトにて小説を投稿していた。

でも、飽きてしまった。
あの頃のような情熱が出せずに挫折した。

そして、しばらく経ってまた直筆で小説を書いた。
賞や名誉などの為ではなく、単なる趣味として

しかし、どんなに文字を綴っても昔のように生き生きとした物語が生まれなかった。

あるのはタダのラクガキだけ。

それがイヤになりもうすべて捨ててしまおうと物置を整理していたとき

彼はそれを見つけた……。

あの、最優秀賞に選ばれたときに贈られた
綺麗に包装された20本詰めのえんぴつ箱を