アテナ魔法魔術学園






「いっやー、ワックワックするなー、
な!クレイオス!」


「そー思うのはギルだけだろ。
俺、呪いの森初めてなんだけど……」


不安だ、と小さな声で呟くクレイオスにちょっと吃驚。


クレイオスほどの魔力なら、暴走したランクの高い魔生物の討伐をしたり、ミズガルズとも国境近くの警備をしたりする、通称特選討伐隊という組織に声をかけられて、任務を遂行してそうなのに……



「大丈夫だよ、クレイオスー!いつもどーりリラックスしてこ?」

エラちんがにっと口元を上げて言う。


おう。と仏頂面で応え、スタスタと先を歩くクレイオス。




いやはや、クレイオスは分かりやすいなー!
口元ヒクヒクしてるし?
エラちんのことが気になってるのバレバレ!でも、エラちんってミステリアスっていうか、鈍いっていうか、気づいてなさそう。
待ってよーって言ってクレイオスを追いかけてるし…




ムッフフー!
ここは俺っちが恋のキューピッドになるしかないやろー!