─── ガラッ
茉優に連れられて私たちのクラスの1-Bに入ると、もう既に半分くらいの席は埋まっていた。
どうやら黒板に座席表が貼ってあって、名前の順で座るらしい。
「やべー…。ちょー美人。」
「彼氏とかいんのかな!?いるかあそりゃ〜〜〜!!」
── さっきから、すごい視線を感じる気がする。
ヒソヒソと声が聞こえてきて、気のせいかもしれないけど見られてるような…?
そんなことも気にしてない茉優は座席表を見ると私の方へとやってきた。
私の席は窓側から2列目の後ろから2番目。
まあ、名字同じだし 彩優と茉優ってことで後ろは茉優なんだけど。
もう高校生にもなれば名前の順の後ろが茉優なのにも慣れた。
人見知りな私としてはラッキーって言うか…。
女子の列と男子の列が隣合って机がくっついているようで、わたしの隣の席も茉優の隣の席もまだ空いている。
「ねえ、うちらの隣誰だろうね。イケメンだといいなあ〜」
なんて、それ今日朝から100回ぐらい聞いた気がするよ…。
それから後ろを向いて茉優と今日の夜ご飯の話やTVの話、バイトの予定など他愛のないことを話していると ───…。