茉央のもとへ行くことができず、
ただ遠くで見つめてからそっと
「もう少しだけ待っててくれ、ごめんな」
心の中で呟いた。
すると俺の親友であり、右腕でもある蒼が
「あのコなの?」
と茉希に聞こえない声で俺にささやいた。
「ああ」
「あのコのこと狙ってるチャラい男
いるけど大丈夫?」
そう言われて茉央の周りをよく見るとニヤニヤした1人の男が茉央に声をかけようとしていた。
茉央のもとに行きたい気持ちをグッと堪えて蒼に
「悪いけど茉央のこと助けてやってくれ」
「はいはい、分かってるよ」
蒼はそう言って茉央のもとへと行った。
俺が助けに行ってやれなくてごめん…