次に目を覚ましたのは病院のベットの上。
母が手を握っていてくれていて
起きた私をみて「大丈夫?」と言ってくれた。
「お母さん、優馬は?」
ナースコールを押した母にそう聞くと
「優馬君は学校よ。終わったらすぐ来てくれるって」
_ガラガラッ
「失礼しますね」
ナースさんが入ってきて私の刺された方の包帯を取り替えてくれた。
「怪我の血で貧血気味だから、今日は病院で寝てもらうね」
「はい...ありがとうございます」
「では失礼しました」
ナースさんが出ていくと同時に優馬が入ってきて駆け寄ってきた。
「夏希...大丈夫!?僕があの時トイレに行かなかったら...」
「優馬、大丈夫だよ。心配しなくても私は元気だよ」
母もうんうんって頷いてくれて
優馬は安心したのか涙を零した。
「えぇ!?優馬?」
「夏希が居なくなったらと思って怖かった...」
「うん...」
「僕、強くなる...!夏希守れるように!」
「本当?じゃあ優馬は私のナイト様だね!」
「うん!僕が夏希を守る!約束だよ」
「約束!」
始めての大きな約束だった。

