私と君は幼馴染み




クッキーも焼き終わり、調理部体験は終わった。


雪先輩にさよならをして、入部届けを出してから優馬のいる体育館へと向かった。



__シュッ

____ダンッ


丁度、優馬がゴールに入れていた所で思わず「かっこいい」って思ってしまった。

眼鏡を外してやっているせいか私が来たことが分からないようだ。


優馬、すごい汗。
タオルを首にかけてるけど、そのタオルはもう汗を吸い取ろうとしない。


どんだけ、凄い試合だったのかな...。


「す、すすいません...私...マネージャーの...宇都宮です。」

突然横から声がした。
マネージャーって事は年上...だよね

「!?び、びっくりした...」

「び、びびっくりさせて、すいません...
マネージャー体験希望者です...か?」

「えっと、違います!
そこにいる優馬っていう人の幼なじみです」

と優馬を指さして言った。


「あ、...あの人...水を渡そうとしても...受け取ってくれなかった...人...だ」

優馬、何してるんだ!
こんな可愛い子の水を受け取らなかったなんて...あっ、

「もしかして水筒に水を入れたものですか?」

「は、...はい」

「優馬は、軽い潔癖症だから人からはペットボトルしか受け取らないらしいんです...
ごめんなさい...優馬の奴が...」

「...ふっ...そうなんですか...良かった、」

「笑った!ずっと笑ってた方が可愛いです」

「そ、...そうですか?...私、3年なんですけど...友達も、できなくて...こんなに話せたの、久しぶりです...」

そういった天使みたいな子は嬉しそうに微笑んだ。

「あの...良かったら、なんですけど...バスケ部のマネージャーに...なりません...か?」

「いいんですか?調理部なんですが、月に2回しかなくて、掛け持ちを考えてた所なんです!」

「そう...なの?...入ってくれたら...嬉しい。
今年の...新入生...、仕事手伝わない...し、
選手の応援しか...してないので...。嬉しい...!

でも...率直に、決めるのは...悪いから、考えてみてね...」


「はい!そうさせてもらいますね!」