教室について席に座ると前の席の人から話しかけてきた。
「ねぇねぇ!朝から一緒にいるイケメンは誰!?」
興奮気味に聞いてくる女の子だな。
「えっと、熊川 優馬っていう名前だよ。」
「へぇ!彼女?」
「いやいや!違うよ...幼なじみだよ?」
「えー!!いいな、カッコイイ幼なじみがいて」
「家族みたいだから接しやすいんだ」
「余計いいな!幼なじみ欲しい〜」
「ふふっ兄弟とかいます?」
「うん!お兄ちゃん!」
「幼なじみってそんな感じだよ」
「えー、あのウザったいのが二人...嫌だー!!」
最初はびっくりしたけど凄くいい子でよかった。
「私の名前は 霧崎 夏希。よろしくね?」
「そういえば、名前まだ言ってないね!
私は神崎 唯。ゆいって読んでね!」
「ゆいちゃん?なら私も夏希でいいよ!」
「うん、ありがとう...夏希!」
最後に見せたゆいちゃんの笑顔はすっごい可愛かった。
__ガラガラ
「失礼致します」
かっきー先生が入ってきたようだ。
「2限目は自己紹介ということなので、一番前から順番にしていきましょう!」
「「「「えー...」」」」
「みんな揃ってそんな嫌な顔しないの!
3年間過ごす仲間なんだから...ね?
では、最初の方、どうぞ!」
「はーい...俺は天木 創。.........まあ、仲良くしてください。」
_パチパチ
背が高くて、いかにもスポーツ好きって感じな
天木君。
優馬はスポーツ好きでも見た目じゃ全くわかんないし、背は普通だから違う雰囲気だな...
優馬、背が伸びて欲しいから、いつも牛乳飲んでるんだよね...
そういうとこまだ子供で可愛いなぁ
「........!!...夏希!?次だよ!!」
「っふぇ!?」
_ガタンッ
私としたことが、優馬のことを考えていて全く聞いてなかった。
それに、急いで立ったから椅子はひっくり返っている。
クラスの数人は笑ってるし...恥ずかしい!
顔を赤いのをバレないように俯きながら言った
「霧野 夏希...です。迷惑おかけ致しますがよろしくお願いします!」
言い終わった後、すぐに座った。
すると後ろから立つ音が聞こえる。
「熊川 優馬です...
無愛想ですがよろしくお願いします」
...無愛想って、自分で言うの!?
優馬らしいような、らしくないような...まあ気にしないでおこう

