「よし、これでいいかな」
準備できたよーっと言いながら階段を降りると
父も母も準備満たんだった。
「待たせちゃってごめんね」
「大丈夫よ、さて行きましょうか」
家を出て隣の家の前へ行く
__ピンポーン
「はーい?霧野さん達...?今行くわね。」
インターホンから聞こえてきた声はなんとなく聞き覚えがあって、私達は「まさか」って顔で出てくる玄関を見つめた。
__ガチャ
「二日前ぶりね!元気だった?」
「「「え!?」」」
家族全員で驚く
出てきたのは優馬のお母さんだった。
「あら?言ってなかったっけ...?
霧野家の住所を聞いた時もしかしてって思ってたんだけど、昨日引っ越しのトラックが隣に来ていて...霧野さんが隣になったことを知ったのよ。
またよろしくね!お隣さん」
「「「。。。」」」
家族全員呆然。
母は状況が取り込めたらしいのか
優馬ママと話し始めている。
「ふふっ、じゃあ持ってきたお菓子渡すわね」
「あら、ありがとう」
やっぱり、私はまだ優馬家がお隣さんっていう自覚はない。
なんとなく考えられる頭になってきて
「優馬はどこにいるのかな?」
と考え始めていた。
「...母さん。」
この声は、、、
「優馬〜!!」
名前を呼びながら抱きついてしまったけど
これはしょうがない。
だって、だって、優馬がここにいるよ!
家が隣ってことはまた一緒に会えるんだよ?
嬉しすぎて頬が緩んじゃう!!
って、周りに親がいるんだった
「...ごめんなさい」
顔が熱くなるのを感じながら優馬に抱きつく体制を直した。
母親達を見ると
微笑ましいっていうような目で見ている。
「母さん、家の中片付け終わりました。
外で話すのも悪いし家の中に入りましょう?」
「そうね、そうしましょう!
じゃあ、夏希ちゃん達、家の中どうぞ」
「あら、ありがとう!」
母は優馬ママと長い付き合いなので
遠慮なく家に入っていく。
父は少し遠慮がちに。
私は緊張しながらも優馬の隣をキープしながら家に入っていく。
「ねぇ、優馬。家が隣になるって知ってたの?」
「はい、知ってました。夏希が僕と別れるのが悲しそうになってるのが可愛くてそのままにしときました。」
「えー...知ってたら教えて欲しかったな」
可愛いって言われてまた顔が赤くなったけど
隠すように、答えた。

