花音side
 入学式の次の日私は教室でクラスの男子に話しかけられた。
「おい!葉月!」

「なに?」
と振り向くと知らない男の子。
「えっと…。どちらさまですか?」

「は?俺だよ!俺!」

「え?オレオレ詐欺?」

「いやいやいや!オレオレ詐欺が学校にいるわけないだろ?!」
「え?まじでわかんない?」

「いや!ちょっと待って!思い出した!かも!」
「田中くん!」

「違うね。」

「鈴木くん!」

「適当にも程があるね。しかも覚えてないな。」

「うん。ごめん。」