紫苑の顔は真剣そのもので、
私を守ってくれようとしてるのが分かる。
『紫苑の気持ちは嬉しいよ?
でも、暴走族とは関わらないって決めたの…。』
だって…紫苑達を見ていると
『朱雀』の皆を思い出すから。
楽しかった、暖かい思い出が蘇るから。
『だから…ごめんッ!』
涙が出そうになって急いで部屋に入る。
部屋に入って目に飛び込んで来るのは
皆で撮った写真。
『う…うぅぅぅ〜〜〜〜ッ!!』
写真にはこうなる事を知らない私が笑ってる。
馬鹿みたいに笑ってる。
『戻りたい…戻りたい!この頃に…。』
幾ら望んでももう戻れないのに
私はその写真を握り締めて泣いた。