今度こそ終わる。

皆の悲痛な声と表情を見て、
私は何回そんな想いをさせてしまったんだろうと
心の中で謝る。


『皆……紫苑…。』


私にとって『嵐王』が
いつの間にか大きい存在になってたなんて…。

人は失って気付くって言うけど、
本当は失う瞬間に気付くんだと思う。


「バイバイ♡信歩ちゃん♪♪」


勝ち誇った笑みを浮かべる瑠愛。

私に振り下ろされる凶器。

棗達の叫び。


ゆっくり瞼を閉じると、涙が頬を伝った。