声を掛けられる雰囲気じゃないから
どうしていいか分からない。

だから、静かに紫苑の後ろをついて行く。


中に入ると綺麗に整理・整頓されている。


【ここは俺の家だ。】


手帳に書かれた綺麗な文字と違って
紫苑の表情は悲しげだった。


その理由は奥の部屋にある仏壇を見て、
紫苑の両親が既に亡くなってると知った。