この髪の色は皆も知ってる。

それに、私が『朱雀』の元姫だって事も。


『…別に今更怖がる理由はないよね。』


黒のカラコンで隠してた瞳が鏡に映る。

もう、自分を偽る必要は無いんだもん。
本当の私を受け止めてくれる。


『…大丈夫……。』


シャワーを浴びて渡された服を着てから
紫苑が待つ部屋の扉を開いた。