『お、女の子!!』


その後ろを見れば複数の男達が彼女を追っていた。


「…チッ……信歩、離れてろ。」


『ラジャ!』


私はその子の手を握って物陰に隠れる。


ガッ!


バキッ!!


震える彼女の背中をゆっくり擦る。


『ねぇ、名前は?』


「る…瑠愛です……。」


この時から何かが崩れ始めていた。