「とりあえず、俺らと一緒に来てくれる?」


『その前に言っとくけど姫じゃないから。
てか…『嵐王』って何。』


『嵐王 ランオウ』ってどこの暴走族よ。


「惚(とぼ)けても駄目だよ。
紫苑達とつるんでたでしょ?」


『…………………。』


今頃になって紫苑達の族名を知るっていうね。


『話はしてたけどつるんでないから。
私を攫ってもなんも意味無いよ。

姫でもなんでもないんだし。』


「ゴチャゴチャ言ってねぇーで
大人しくついてくりゃ良んだよ!!」


私の態度に痺れを切らしたのか豹変する男。


本当に族って面倒…。