その日は水曜日だった。


近所のおばさんの家での英語の習い事がある日だ。


まだ春なのに、真夏の太陽の業火に照らされているようだった。



「………ねぇ、ふーきくん」


「どーした?」


「先生どこ行っちゃったのかな?帰って来ないよ?」


「確かに…どこ行っちゃったんだろーね。もうすぐ授業時間終わっちゃうのにね」


「うん…」


先生であるおばさんは帰ってこない。


春でもこんな暑い日があるなんて知らなかった


段々と意識が薄れていく…

そんな中、最後に聞こえてきたのは、
けたたましいサイレンの音だった…