そんな様子に気づいた翼くんが
あたしの頬に今度は優しく触れた。
ビックリして翼くんを見ると、
二重で綺麗な瞳と視線がぶつかり心臓がドクンッ、と飛び跳ねた。
「な、なに…?」
恐る恐る尋ねると、
翼くんは少し心配そうな表情に変わる。
「ちょっと、強くつまみすぎたな…」
ぼそっ、と言った。
もしかして、心配してくれてたりする…?
「だ、大丈夫だから…!!」
そんなに痛くないし。
こういえば、いつもの翼くんなら『だよな』とか言って終わっちゃうだろうし。
「またそれだ。
全然大丈夫じゃねぇだろ。ほら…こんなに赤い」
翼くんのもう片方の手も
あたしの頬に触れて、あたしの体温は一気に上昇した。
いつもとは違う少し弱めな翼くんに倍ドキドキしてしまう。



