そして、教室を出て二人で職員室に向かう。
あたしは翼くんの隣に歩くのはちょっと申し訳ない気もするから
一歩後ろに下がって肩をすくめながらあとをついていく。
「おっせぇな」
それに気づいた翼くんがあたしの手をぎゅっと握った。
えぇ…待って待って!?
なんで手繋いでるの!?
「ちょっと翼くん!?」
「そんなふうに歩かれたら目障り」
め、目障り…!?
言葉はキツくて冷たいくせに
あたしの手を掴んでる手はあたたかい。
あたしの手は段々汗ばんでいく。
「つ、翼くん…!あたし…手汗ヤバイやから…!!」
汚いとか思われる前に離してもらわなきゃ……



