あたしが翼くんの横を通り過ぎて行こうとしたら
がしっ、と腕を掴まれた。
な、何この展開…？
なんであたし…翼くんに腕掴まれてるの？
「待てよ。誰が勝手に帰っていいつった？」
翼くんはあたしの腕を掴んだまま、
スッと立ち上がってあたしの持っていた日誌を奪い取った。
「えっ…ちょ…っ！」
そして、日誌を奪うとスタスタと教室の扉の方に向かっていく。
えぇ…！？
なんであたし日誌取られてんの！？
いや、もう色々一気に起りすぎてわけわかんないんだけど…！！
「早くついてこいよ、ノロマ」
振り返ってあたしを待ってくれている翼くん。
あたしは慌てて翼くんの元に駆け寄る。
なんかよく分かんないけど、
今は日誌を持ってる翼くんについて行くしかないよね…！！
