翼くんもようやく何も言わなくなって、
教室にはふたりきりで、時計のチクタクという音がやけに大きく聞こえる。
あたしは日誌を書き進める。
翼くんは黙ってそれを見ている。
なんで帰らないんだろう……?
待ってる理由なんて一つもないのに。
「お前はチビでもいいんじゃね?」
いきなり、そう言った翼くん。
なによ…それ。
またバカにしてるの?
そう思い、ムッとした顔で翼くんを見る。
「だから…お前はちっちゃいから
ちょこまかして可愛いっつってんの」
ぼそっ、と恥ずかしそうに視線を下げて言った。
ドキューンッとあたしの胸は翼くんの言葉の矢で貫かれた。
なにそのいきなりのセリフ。
さっきの何かと気にしてくれてたりする?



