でも、翼くんはなかなかもう一つの黒板消しに手を伸ばそうとしない。
ずっと、あたしが持ってる黒板消しの上から自分の手を重ねているだけ。
「翼くん、黒板消し向こうにあるよ」
「取るのめんどくせぇからこのままがいい」
なっ…////
そんなのあたしの心臓が持たないよ。
だって、あたしの後ろで翼くんの体温がわかるほど近くに立っているんだから。
「じ、じゃあ、あたしが…!!」
『あたしが取る!!』そう言おうとしたら
翼くんは急に手を動かし始めた。
「俺にキスした罰、その1。
俺と一緒に黒板を消す刑」
な、なにその刑…!!!
めちゃくちゃなんですけど…!!!
「そ、そんな刑ない…!!」
「俺に逆らう気?」
重なっている手が熱くなっていく。
なんか…手繋いでるみたいじゃん。
それよりも恥ずかしいかも。



