「……いいよ。これからもよろしくね」
カッコよかった……翼くん。
凄く嬉しかったよ。
一件落着したところで、
あたしはフゥーっと息を吐く。
怖かったし、朝から辛かったなぁ。
でも、翼くんのおかげでなんとか乗り越えられた。
「お前、ちょっと来い」
また腕を掴まれて、グイグイッと教室を出て、
空いている教室に連れていかれた。
な、なんだろ…?
「つ、翼くん…あの…さっきはありがとう!」
そういえば、この教室…あたしが昨日翼くんにキスしたところだ。
「別に」
あたしがお礼をいえば、
冷たくて短い返事が返ってきた。



