「でも……俺が莉乙を諦める方が千年早かったみたいだな」
そんなことを耳元で囁く翼くんは最高にズルい。
あたしの頬はぼぁぁぁっと熱くなって赤く染まる。
翼くんの吐息がかかったせいか耳まで熱いよ。
「り、莉乙って……」
言われた言葉にも相当キュンッてきたけど、やっぱり一番は名前で呼ばれたことだ。
今まで“安西”とか“お前”とかだったし。
「嫌だった?」
「ううん!嬉しい…!!」
もっと、莉乙って呼んでほしいとか調子の乗ったことを思ってしまう。
なんか、翼くんに名前を呼ばれると自分の名前好きになっちゃいそうだよ。
「じゃあ……俺のことも翼って呼べよ」



