「なに?俺急いでんだけど」
「翼くんっ…!」
名前を呼ぶと同時に翼くんの
制服のネクタイをグッと掴み、精一杯背伸びをして翼くんに
……キスした。
ちゅっ、と短いリップ音だけが教室にやけに大きく響いた。
こんなのいきなりしたら変かもしれないけど…っていうか、かなりキモイやつだけど…。
印象をつけてもらうためにはこれしか方法がない、と昨日の夜に徹夜で考えたんだ。
「は…?お前なにして…」
翼くんは状況を理解はしているものの、
まさかあたしがこんなことするとは思ってもいなかったようで
自分の唇を人差し指で触って大きく目を見開いていた。
「キモい奴とか、変な奴とかは勝手に思っといてください…!!」
あたしも自分でしたことなのに、
パニックになって訳の分からないことを言ってしまった。



