「は?缶バッチ?どんなの?」
「分かんない…けど、缶バッチ」
見た目も分からない、だって見たことないし。
「分かんないってお前のだろ?」
「翼くん、もういいよ。戻って劇に出て!」
あたしは半泣き状態でそういう。
だって…なんで翼くんがあたしのために
ここまでしてくれるのかわからないんだもん。
一方的に避け始めたのはあたし。
なのに、どうしてこんなに優しくしてくれるの?
思わせぶりな態度はもうやめてよ。
もっと、諦められなくなるじゃん。
「……お前がいなきゃ意味ねぇんだよ、バーカ」
「えっ…?」
ぼそっ、と呟いた翼くん。
あたしは劇のわき役でもう役目も終えたし……
それに比べて翼くんは大事なシーンがいくつも残ってる。



