「千鶴ちゃん、どうしたの?」 あたしの目の前にいる千鶴ちゃんは とても真剣な表情をしていてゴクリッと生唾を飲み込んだ。 「あのね、莉乙ちゃん」 「う、うん…!」 「実はー…翼が作ってくれた缶バッチ草むらの辺で無くしちゃったの… だから、探してきてくれないかな…?」 缶バッチ……? 翼くんが千鶴ちゃんのために作った缶バッチ…… 「あたし、この後も演技あるからさ…。嫌だよね…ごめん」 『困った奴がいたら手を差し伸べるのが常識だろ』 翼くんの言葉が頭の中にふっ、と浮かぶ。