「あれ?向井。
こんなとこで何やってんの?」
一人で通学路をのろのろと歩いていると、
そこに現れたのは、会いたくもない伊藤。
なんだよ、莉乙と上手くいってるからって俺への当てつけか?
「……んだよ」
こっちはお前とは正反対の状況でどうしたらいいのかわかんねぇんだっつーの。
「おお。怖い怖い。そんな怒んなって」
コイツ、チャラいのか爽やかなのかなんなのか全く読めないやつ。
そんな伊藤をキッ、と睨みつける。
「そんな睨むなって。
単刀直入に言うけど、ほんとは莉乙ちゃんのことどう思ってんの?」
いきなり、真剣な顔で見てくるもんだから俺も睨むのをやめた。



