「莉乙ちゃん?どうした?」
あたしの様子に気づいた伊藤くんは心配そうにあたしを見つめる。
「あ、いや何でもないよ…!」
「嘘だ。」
伊藤くんは鋭い。
まるで、翼くんのように。
ほら、またあたしは翼くんと比べてる。
やだぁ…もういい加減この癖も直したいよ。
「あたしはいつでもわき役だよね」
「…そんなことないよ。
わき役だって幸せを見つければ主人公になれるんじゃね?」
「え…?」
幸せを見つければ主人公になれる?
「てゆうか、みんな主人公だろ。
みんな自分だけの物語の中の主人公。
勝手にわき役とか思い込んでるだけ」



