「だから、俺とほんとに土曜日…デートしてよ?」


真剣味を帯びたその声にあたしの心は迷っていた。

あたしは本当に行ってもいいのかな?

新しい恋…探してもバチは当たらないよね。


「いいよ」


「マジで!?」


「うん。マジ」



あたしが「いいよ」というと本当に嬉しそうな顔で喜んでいる伊藤くんがいた。


翼くんもこんな無邪気に笑ってパンケーキ食べてたなぁ……


あ、ダメダメ。
翼くんとのことは全部夢だったんだ。


そう思って忘れよう。


あたしは伊藤くんと新しい恋を始めるんだから。