再び、寝ようと思って目を閉じたそのとき…
『……翼くんなんて嫌いになりたい……』
ほんとに消え入りそうな声で呟いた莉乙。
本人は俺が寝ていると思っているだろうけど、
俺はそれを聞いた時にズキンッと何故か胸が痛んだ。
────…嫌いになんてなんなよ。
莉乙のことなんて別になんとも思ってないから
嫌われようが好かれようがどうでもいいし関係ないはずなのになんで俺がこんなこと思ってんの?
なぁ……俺が好きなのは千鶴だよな?
それすら、分からないぐらい
いつの間にか俺は莉乙に心をかき乱されてる。
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