そして、そんな俺の前に現れたキス女…安西莉乙。 コイツのことは親から嫌というほど聞かされていた。 可愛い、だとか優しい子だとか色々と。 それに一度だけ、幼い頃に会ったことがある。 そのときはフワフワした感じの子だと思っていただけ。 公園ででっかい犬に自分から近づいて噛まれそうになって追いかけ回されてて、それを俺が助けてやったんだ。 思えば、そんときからドジでバカだったなアイツは。 確かにみんな言うように顔は可愛いと思う。