翼くん…頭おかしくなっちゃったの?
翼くんはあたしの着ている浴衣に手を伸ばした。
「ひゃあ…!!へ、変態…!!////」
な、なに普通に触ろうとしてるの…!?
あたしは咄嗟に翼くんの手を振り払い、自分の体を自分で抱きしめた。
すると、翼くんは不愉快そうに眉間にシワを寄せてあたしを見てくる。
いや、そんな顔したいのはあたしの方だし…!!
「浴衣の着方がちげぇんだよ。
俺っていう好きなやつがいんのに
ほかの男に見せつけてんの?……なぁ?」
「そ、そんなわけじゃ…!!」
翼くんは再びあたしの方に手を伸ばし、
あたしの腕を退かしてからはだけていた浴衣を直してくれた。
よく見ると、あたしは浴衣の着方を間違えてて中着ていたタンクトップが丸見えだった。
幸い、浴衣の下にタンクトップを
着てたからタンクトップの下は見られずにすんだ。
「あ、ありがと…////」
あたしってば、すごい勘違いしてた。
翼くんはあたしの浴衣をただ直してくれようとしてただけなのに。
「無理。俺のこと変態扱いしただろ」



