「あらぁ〜、二人とも楽しめた?」
何故かニコニコと微笑みながら、
あたしたちを交互に見るあたしのお母さん。
ほら、もうこういうところが
翼くんのお母さんとは違うところだよ。
まあ、別にお母さんの誰にでも同じ態度のそういうところ嫌いじゃないけどね。
「ま、まぁね」
色々あったけど、なんやかんやで楽しかった。
それに、翼くんとこんなにも長い時間一緒にいれるなんて夢みたいだったから。
「はい。とても」
その横で翼くんが言った。
それは、果たして本心なのか社交辞令なのかどうかは分からないけど本心だったら嬉しいなぁ。
「それじゃあ、二人とも部屋で休んできなさい♪」
今度は翼くんのお母さんが楽しそうにあたしたちの肩にぽんっ、と手を置く。
あ…やっぱり前言撤回かも。
うちのお母さんと雰囲気似てるかも……。