あたしはテンパり過ぎてなにも言えなくてただ、黙って握り返した。
ねぇ、翼くん。
君は千鶴ちゃんが好きなんでしょ?
なのに、どうしてあたしにこんなことするの?
あたし、バカだからすぐ期待しちゃうんだよ?
あたしにもチャンスあるのかなぁ?とか
もしかして翼くんはあたしに興味があるのかもとか…
バカみたいな期待がどんどん膨らんでいくんだよ。
でも、それはいつか君の行動一つで淡い期待も裏切られるんだ。
君はきっとそんなの気づいてないでしょ?
「あれでも乗るか?」
翼くんが指を指したのは観覧車。
えっ…!?観覧車…か。
あたしは首をフルフルと、左右に振った。



