たくさんの男の子がいる中で
あたしが翼くんを好きになった理由は
中学三年の冬のある日の出来事がきっかけ。
*
*
*
『ど、どうしよう〜…!!
受験票どっかに落としちゃった…っ』
ドジでマヌケなあたしは受験の日に
大切な大切な受験票をどこかに落としてしまったのだ。
試験まであと1時間ほど。
会場までは15分ほどで着く。
探せば、まだ間に合う。
だけど…見つかるかなぁ?
不安な中、探すしか手がないから
あたしは必死で駅のホームを探した。
さっきまでは持ってたから
落としたとすると、ここしかない。
もう…っ!なんでこんな大事なときに。
自分のマヌケさにこのときほど腹が立ったことはない。
今日まで必死で頑張ってきたのに……
この高校に入るために遊ぶのも我慢して
毎日机に向かって勉強してきたのに……。



